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OSSライセンスコンプライアンス啓発の重要性と Promotion SWGの活動について、25日間のまとめ

By 2020-09-07Featured

はじめに

メリークリスマス!
13日に続いて2度目の登場の遠藤です。
最終日の本日は、OpenChainのメインテーマである「OSSライセンスコンプライアンス」の啓発がなぜ大切であるのかというお話と、本アドベントカレンダーを企画している「Promotion SWG」の活動をご紹介します。
また、最後の方で25日間の振り返り的なことも行っています。

OSSライセンスコンプライアンス啓発の重要性について

OSSライセンスコンプライアンスは伝統的な課題であり、新しい課題でもあります。
エンジニアの皆さまは実感していると思いますが、ソフトウエア開発におけるOSSの重要性は年々高まってきており、その適用範囲はIoTの進展により全産業に拡大しています。
ですので、これまでOSSを扱ってこなかった産業の方々がOSSを扱うようになり、業界内でライセンスコンプライアンスの重要性が十分に認知されていないため、十分なリソーセスが割かれていないケースがあります。

また、ソフトウエアのサプライチェーンはグローバルに拡大しており、サプライチェーンの中に1社でもOSSライセンスを適切に扱わないプレイヤがいると、そこがボトルネックになってしまいます。
このような状況ですので、OSSライセンスの重要性を啓発していくことは、1社の問題ではなく社会課題になってきているのです。

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OpenChain Promotion SWG

このようなOSSの課題に対して、その解決もOSS流にコミュニティで行おうと結成されたのがPromotion SWGです。
「日本及びアジアにおいてOSSライセンスコンプライアンスがしっかりできている状態にする」いうOpenChain Japan WGの目的を達成するためには、関係者がOSSライセンスコンプライアンスの重要性を認識することが重要です。
そのために単に多くの人に知ってもらえれば良いのではなく、特定の人に啓発し、しっかり動いてもらえるようなプロモートが必要だと考えています。

誰に対してPromoteするのか

  • エンジニア:OSSライセンスコンプライアンスをソフトウエアエンジニアにとっての必須リテラシーの一つとしていきたいと考えています。
  • リーガル・知財:エンジニアをサポートする立場の方々にOSS特有の世界観を理解して頂くと共に、OSSライセンスコンプライアンスをサポート可能な弁護士・弁理士・コンサルタントを増やしてく必要もあります。
  • 経営層:現場がいかに重要性を理解してもリソーセスが割かれないと動けないので、経営レベルへの打ち込みも重要です。
  • 政府・学術界・メディア:「OSSライセンスコンプライアンスは重要だ!」という空気感を醸成してくために重要なパートナーと考えています。 

何をPromoteするのか

OSSライセンスコンプライアンスの重要性を理解をしてもらうためには、その前提としてOSSそのものや、OSSのコミュニティについても理解してもらう必要があると考えています。
また、「重要なことはわかったけど何をして良いかわからない」という方々のために、OpenChainの活動やツールなどの情報提供を行っています。
SWGの主な活動としては共同でのプロモーション資料の作成や各種イベントへの参加、発表等があります。
本アドベントカレンダーやCESへの出展もその一環です。

どんな人たちがPromoteしてるのか

上で社会課題とかカッコ良いことを書きましたが、基本的には「自分の会社でより動きやすくしたい」というニーズでメンバーが集まっています。
ですので、OSSライセンスコンプライアンスをやりたいと思っているけど周りがなかなか動いてくれないと考えている方をサポートしていきたいと考えています。
また、本SWGは特段の技術知識や法律知識は必要ないため、OpenChainの活動の入門編としても最適であると思います。
入門編ではありますが、公式なOpenChainの活動の一つですのでGoogleやFacebookも参加する世界的なコミュニティと直接つながることができます。
各種の活動は全体会合や2,3か月に1回のMTGでその時々の課題について話し合い、メンバーが動く形で進めています。
SWGに参加したいという場合はまずはOpenChain JPWGのMLに参加頂き、MTGの案内があったときに参加表明することで参加することが可能です。
また、SlackやLinkedIn等で遠藤までご連絡頂ければMTG情報等をご連絡致します。

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JPWG最新情報!

まとめに入る前に12月に入ってからもJPWG関係のニュースがいくつかありますので、
ここで紹介致します。

最後に

私は、OSSライセンスを遵守するということはコミュニティのエンジニアの意思を尊重することだと考えています。
コミュニティを理解するためにはコミュニティに参加することが一番だと思います。
25日間紹介してきましたようにOpenChainの活動は非常に多岐にわたります。
全ての最新情報は情報はML登録することで入手できますし、2020年2月のヒカリエでの次回全体会合に参加すればコミュニティの雰囲気を理解することができると思います。

OSSはすでに社会インフラの1つとなっていると言えます。
ですので、エンジニアの皆様はもちろんのこと、リーガル・知財、営業、調達・購買、経理、人事など様々な専門能力をコミュニティは必要としています。
コミュニティはメンバーの方の知りたい、何かしたいという気持ちで成り立ってますので、新たなコミュニティメンバーとお会いできるのを楽しみにしてます!
25日間お付き合い頂きありがとうございました!

PS.
このアドベントカレンダーを企画してくれた渡邊さん、ありがとうございました!
また来年もやりましょう!

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